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2002.8.5 | |
お客様の深田さんとは、当店開業以来のおつきあい。かれこれ7年になる。 彼は、当時から北大水産学部で鮭の研究をしていた。 この度、その研究論文が評価され、アメリカのシアトルにこの6月転勤になった。 私からみて、彼の研究が評価され活躍の場を世界へと移した事は、「イチロー」や 「NAKATA」の姿と重なって思える。そのくらい鮭の研究の世界では素晴らしい事なのだ。 転勤が決まってからは研究の事、シアトルの事などいろいろ話をしてくれた。 そんなある日、紅茶を今まで通り送ってほしい、と依頼を受けた。 すかさず 「もちろん喜んで!!」 正に紅茶屋冥利につきる事である。 それからまもなく「置き土産」にロンドンを訪れた際アンティークショップで買ったという 「スージークーパー」のお皿を残して深田さんは旅立って行った。 シアトルからはメールを送ってくれるようになった。 「シアトルの水道水は全く飲めません。」 「毎日水を買っていますがとても高価で毎日はつらいです。」 「毎日アイスティーを作り飲み水に変えています。 アイスティーの作り方を習っていて本当に良かったと思います。」 「紅茶代金はネットバンクから送金しました。」 本当に便利な時代になったと感心しつつ『ウバ茶・ディンブラ茶・ジェームステーラー茶』 の三銘柄の紅茶を各100g急いで送った。 それから一週間後紅茶は深田さんの元へ到着し再びメールが届いた。 「やっぱりハーヴェストの紅茶はシアトルでもおいしいです。 紅茶は僕の気持ちの指標みたいなもので、ティーポット、ティーカツプを 用意して飲める時は、今の僕には少々の心のゆとりがある事に気づきます。」 メールを読んで無事紅茶が届いた事、そして深田さんの紅茶への思いに触れ、 ほっと息をつくと共に、熱い感動が胸に広がった。 鮭のように三年後、紅茶のふるさと 函館に帰って来る日を心より待っています。 |
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ご注文、毎度ありがとうございました。 | |
紅茶屋 松川より |
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シアトル画像提供:『あいもんのアメリカ留学』/『Welcome to my homepage.』 |
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